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柳田國男「先祖の話」について

柳田國男著「先祖の話」

筑摩書房 S21.4月 初版本

『先祖の話』(1956年=昭和21年4月15日に筑摩書房より初版10,000部を定価12円で発行)

 終戦直前の1945年(昭和20年)4月から5月にかけて執筆され、翌1946年(昭和21年)4月に刊行された。膨大な民俗資料と、まれにみる豊かな感性によって、日本人の固有信仰としての「神観念」を「祖霊」としてとらえ、優れた先祖観を解明して多大な影響を及ぼした。そこには「先祖の志」があり、「死後にそれを実現できる力」があることや、「先祖は遠くへは行かず、いつも私たち子孫の身近にいて、あの世とこの世を頻繁に行き来していること」などを、始めて体系的に著した不朽の名著といわれる。

 その内容は、戦後60余年、久しくこの伝統を伝えてこなかった現代日本人の、貧しくなった心を真に豊かにし、もっとも健全で有益な書であり、伝統的な日本人の「ご先祖様を大切にする心」の意味を知ることができる一冊である。

柳田國男著「先祖の話」

平成20年8月発行 新訂版「先祖の話」

 柳田國男が渾身の力を込めた名著「先祖の話」でありますが、残念ながら現在絶版で、古書でしか入手することはできません。しかも私たちが今あらためて読んでみようとしても、旧漢字、当て字、旧仮名づかいが多いことと、ひと昔の前の生活習慣の用語などが多くあって、現在ではすぐに理解しにくい箇所がたくさんあり、とても容易には読めませんでした。
 そこで、著作権承継者であり、この会の顧問をお引き受けいただいた柳田冨美子様のご快諾を得ることができて、原文はそのまま手を加えずに、現代仮名づかいと新漢字体に改め、また当て字はひら仮名に直し、漢字には読み仮名をできるだけ多く付け、最小限の用語解説などを加えて、高校生でも辞書なしで読めるようにして、できるだけ低価で出版することにいたしました。

 最後に、どうかこの『先祖の話』が一人でも多くの皆様に読まれ、素晴らしい「ご先祖様」を大切にして、幸せな家庭を築いていただけたら、と私たちは願って止みません。


発行所 株式会社石文社
〒101-0046東京都千代田区神田多町2-3-6 川島ビル401
電話03-5256-0740 Fax03-5256-0750 sekibunsha@mua.biglobe.ne.jp

予約申込受付 〈定価1800円+税〉

柳田國男

写真提供:成城大学民俗学研究所

柳田國男(やなぎだ・くにお 1875-1962 旧姓松岡)

 父・松岡操は漢学者で、その6男として兵庫県神埼郡福崎町に生まれる。中学・高校時代は文学青年で、後に国木田独歩や田山花袋、島崎藤村らと親交。東大法科を卒業後、農商務省に入る。このころ信州飯田出身の大審院判事・柳田直平の養子となり、柳田孝と結婚。
後に貴族議員書記官長となり5年後に退官。その後は朝日新聞論説員などを歴任し、1930年(昭和5年)から本格的に民俗学研究に専念。

 明治・大正・昭和にわたる民俗学者で、日本民俗学を樹立し「日本民俗学の父」といわれる。1909年(明治42年)日本最初の民俗誌『後狩詞記』を発表して民俗学活動を始める。以後『遠野物語』から晩年の『海上の道』に至るまでの半世紀に及ぶ膨大な輝かしい民俗学的な業績を残し、1951年(昭和26年)文化勲章を受章。

著作は筑摩書房から1962~65年に『定本柳田國男全集』全36巻としてまとめられ、現在その改訂版が同出版社から刊行中。

柳田國男「先祖の話」読書会

読書会の目的

柳田國男先生が終戦直後、渾身の力をふりしぼって上梓された『先祖の話』は、「日本人固有の数千年に及ぶ先祖観」や「先祖の志」をはじめて体系的に著した不朽の名著といわれます。


戦後60余年、久しくこの伝統を伝えてこなかった現代日本人の、貧しくなった心を真に豊かにし、青少年の心に健全な「家族の絆の大切さ」や「家族・人の死」に対する敬虔な気持ちをはぐくむために、『先祖の話』で柳田先生が書き遺された日本人の伝統的で美しい先祖観を、全国の方々に一人でも多く知っていただくことを趣旨としています。

【詳しい設立趣旨を読む】

活動内容

1,絶版となった『先祖の話』の再販事業

2,各地域での「読書会」開催

   ●出版協力者一覧(50音順、敬称略)(PDFファイル18KB)

3,著名人や学識者の賛同を得た、全国的な文化運動の展開

4,国民の文化運動のためNPO法人化

読書会の開催について

読書会開催を希望される方は、全国の読書会推進・協力店が運営のサポートをいたします。
また、参加ご希望の方も近隣の読書会をご紹介することができます。
詳しくは事務局へお問い合せ下さい。


※読書会での営業行為は行っておりません。万が一そのような場を見かけた際には事務局までご一報下さい。

推薦人紹介

当会推薦文

駒澤大学名誉教授 佐々木宏幹 氏

【推薦の言葉】 駒澤大学名誉教授 宗教人類学者 佐々木宏幹 氏
 多くの日本人は時を経た死者のことを「ほとけ(仏)さま」とも「ご先祖さま」とも呼び、合掌し祈念する。日本仏教は「ご先祖」と深い関係をもつというより「ご先祖」によって実質的に支えられているのである。

藤本義一 氏

【推薦の言葉】 直木賞作家 藤本義一 氏
生きる意味
 日本人が古来から抱いてきた〝先祖〟について、最もわかり易く、且つ有意義に述べられたのが柳田國男先生である。民俗学の基礎といえるだろう。
 生きる苦しみ、生きる悩みを解釈し、生きる意味を考えるべきである。

玄侑宗久 氏

【推薦の言葉】 芥川賞作家 玄侑宗久 氏
 柳田國男はほぼ70歳にして『先祖の話』を書いた。これは、若いときから彼がこだわり続けた日本人の宗教意識についての集大成、あるいは死後の魂の行方についての、最終論考とも云えよう。
 鎮魂という死者儀礼のためばかりでなく、我々はよりよく生きるためにこそこの本を読むべきだと思う。

京都大学こころの未来研究センター教授 鎌田東二 氏

【推薦の言葉】京都大学こころの未来研究センター教授 鎌田東二 氏
 柳田國男の『先祖の話』は、戦後の日本民族の心と魂の行く末を深く案じた柳田國男の警醒の書である。
 柳田は民俗学は日本人の自己内省の学にして幸福実現の学問であると言ったが、まさにそれを実行せんと世に問うた彼の遺言のような言葉を噛みしめながら、未来を切り拓いてほしいと心から念願している。

衆議院議員 高市早苗 氏

【推薦の言葉】衆議院議員 高市早苗 氏
 悠久の時の流れの中で、多くのご先祖様たちが生き抜いて繋いで下さった私たちの生命。たった1人でも子宝に恵まれる前に亡くなったご先祖様がいたとしたら、この世に生まれてくることさえ出来なかったのですから、奇跡的な幸運に感謝するばかりです。
 日本人として偉大なる精神的価値を受け継ぐことが出来たことにも静かな誇りを抱きつつ、皆様とご一緒に、未来の世代への責任を果たしていきたいですね。

融通念仏宗管長 倍厳良舜 氏

【推薦の言葉】融通念仏宗管長 倍厳良舜 氏
 両親の両親と30代さかのぼれば10億人(正確には1,073,762,304人)以上の御先祖様をいただいていることになる。
 日本仏教の大きな部分をしめているのが柳田国男先生の云われる「先祖教」である。炎燃下のお盆に続々と「墓参」される姿をみると「先祖教」は生きていると思う。「先祖の話」を読む会の発足は極めて有意義なことである。

大安寺貫主 河野良文 氏

【推薦の言葉】大安寺貫主 河野良文
 日本民俗学の先駆者・柳田國男は、その晩年に『先祖の話』を著した。日本人の死生観を見事に解き明かすと共に、自らの生死の問題をこの書に託したのであろう。
 私達は、この書よって生きることと、死ぬことの意味をより深く学ぶことができよう。生かされていることの尊さを知り、護られていることの有り難さを知らなければならない。

衆議院議員・宝蔵院流槍術高田派第二十宗家 鍵田忠兵衛 氏

【推薦の言葉】前衆議院議員・宝蔵院流槍術高田派第二十宗家 鍵田忠兵衛 氏
 私も小さい頃から、ご先祖をお祀りすることを親父から教えられて参りました。ご先祖様がおられるからこそ、今の自分がこの世で生かしていただいているんだ。だからこそ先祖供養をしっかりせねばならないと考えております。
 おかげさま・ありがとうの気持ちを持ち、日本人が大切にしてきた先祖観を次の世代へと引き継ぐことが、我々の責任でもあります。柳田先生の『先祖の話』は、戦後の日本人の心・精神価値の行く末を深く案じられた書であります。

元内閣総理大臣 中曽根康弘 氏

【推薦の言葉】元内閣総理大臣 中曽根康弘 氏
 祖先崇拝は日本の貴い伝統であり、柳田國男先生の『先祖の話』は日本の悠久の歴史の中で脈々と引き継がれてきた日本人の心を見直すための現代人必読の書である。

国立歴史民俗博物館教授・総合研究大学院大学教授 新谷尚紀 氏

【推薦の言葉】国立歴史民俗博物館教授・総合研究大学院大学教授 新谷尚紀 氏
 移り変わる時代状況と個々人の立場により、称賛と批判が繰り返されるのが、柳田國男の宿命のようである。そして誤解や誤読も少なくない。決して柳田は日本人や日本文化を美化したり固定化して考えることはなかった。移り変わる人びとの生活の変遷の歴史を、具体的なしきたりやいいつたえの中から洞察しようとした彼が、孤独の中で創生したのが日本民俗学という知であった。その冷静な継承と発展への寄与が、後に続きたいと思っている私には報恩であり務めである。その柳田に近づくのに最適の一冊、それが『先祖の話』である。近代日本が崩壊していく連日の空襲警報の下、七十一歳の老学者が書き残した知の世界は、膨大に広く底知れず深い。

春日大社宮司 花山院弘匡 氏

【推薦の言葉】春日大社宮司 花山院弘匡 氏
 この本で柳田先生は、日本人の精神文化の根幹にある霊魂の観念、すなわち幽冥観は、この国の悠久の歳月の中で積み重ねられた祖霊信仰であり、古来人々の考える神への意識と重なることを明らかにしようとされています。

衆議院議員 古屋圭司 氏

【推薦の言葉】衆議院議員 古屋圭司 氏
 敗戦直後に『先祖の話』を世に出したのは、日本人の精神的風土が失われることを恐れたからかもしれない。戦後という時代が日本人の精神風土を否定してきたことを反省する意味でも、今の時代に必読の書と言える。

元産経新聞論説委員 塩見戎三 氏

【推薦の言葉】元産経新聞論説委員 塩見戎三 氏

 「先祖祭祀のバイブルだ」
 「先祖になる」とはどういうことか。現在なら「早く立派な人になりなさい」ということだが、昔は「精出して勉強して御先祖になりなさい」というのが一般的。そんな知識満載。先祖祭祀のバイブルが、この本だ。

名古屋大学大学院教授 川田稔氏

【推薦の言葉】名古屋大学大学院教授 川田稔 氏
 柳田国男の著作は、日本のみならず海外でも、日本人の思想や文化を理解するうえで不可欠ものとして、高い評価をうけています。なかでも、『先祖の話』は、その代表的著作とみられています。その理由は、この著作が、日本人のものの考え方の基層にある死生観を明らかにしているからです。また、そのことによって、人々の生き方、いいかえれば、生きる意味、生きがいを問おうとしているからです。このような日本人にとって根源的な知識と問いかけをふくむ本書は、これからも永く読み継がれていくことでしょう。このほど、その『先祖の話』が、とても読みやすいかたちで復刊されたことは、大きな意味があると思っています。本書が、今後も多くの人たちに伝えられ、読まれていくことを、心から願っています。

    

当会顧問:柳田冨美子 様

柳田冨美子様

柳田國男のご長男夫人で、『先祖の話』の著作権者でもあります、柳田冨美子様には、『先祖の話』のリライトをご快諾いただき、当会の顧問をお引き受け下さいました。

1919年東京都出身。聖心女子大学英文科卒。緑蔭館ギャラリー(貸画廊)経営。
柳田國男伝承館・遠野国際文化会館館長。

発起人の紹介

 この活動は、上記の趣旨に賛同する日本各地の石材店有志が集まり、全国的な社会運動として発展させることを目指して発足したものです。石材店は、日頃からお墓とお墓守りという仕事を通じて、先祖供養という日本人の美しい伝統習慣に接してきました。
昨今、頓に増加している「誰でもいいから殺したかった」というような犯罪が後を絶たないのも、「生命」の軽視と「死」の尊厳さを軽んじた現代の病理といえますが、こうした先祖供養の意味(「おかげさま」や「ありがとう」という「報恩」の気持ち)が、家庭内から失われ、わからなくなったことに一因があるような気がしてなりません。

ささやかな「石屋の良心」ですが、一人でも多くの皆様が、柳田國男先生の『先祖の話』を読まれ、素晴らしい「ご先祖様」を大切にして、幸せなご家庭を築いていただくことを願って止みません。

発起人代表

発起人 小畠宏允

発起人 小畠宏允
(石文化研究所所長・「十人の会」会長)

小畠宏允
1945年福岡県生まれ。
龍谷大学博士課程修了。
禅文化研究所および京都大学人文科学研究所で学ぶ。
著書に『禅の語録 歴代法宝記』(共書、筑摩書房)、『日本人のお墓』(監修・編著、日本石材産業協会)ほか、学術論文、随筆など。
石文化研究所所長。
「十人の会」代表。
鹿毛遊歩はペンネーム。

事務局

株式会社石文社 (=「柳田國男『先祖の話』を読む会」事務局)
〒101-0046 東京都千代田区神田多町2-3-6 川島ビル401
TEL : 03-5256-0740
FAX : 03-5256-0750
MAIL : sekibunsha@mua.biglobe.ne.jp

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